名言から学ぶ英語:ショーンホワイトと矢沢栄吉の意外な共通点

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you get back up and next time you succeed (訳:起き上がって、次には成功する) / ショーン・ホワイトのときめく言葉

You take a crash, you get back up and next time you succeed and that’s a great feeling.

– Shaun Roger White –

こけて、起き上がって、次には成功する。すごくいい気分だよ。

ショーン・ロジャー・ホワイト

ショーンホワイトとは

ショーン・ロジャー・ホワイト(Shaun Roger White、1986年9月3日 – )は、アメリカのプロスノーボード、スケートボード選手。Xスポーツの世界で注目を集め、スノーボードおよびスケートボードの両競技で記録を積み重ねた。モップのような髪型と赤い髪の毛が特徴で、赤毛のアニマルやThe Flying Tomato (空飛ぶトマト)の愛称で知られる、現在では髪を短くしている。米紙では「年収800万ドルのスーパースター」と呼ばれている[1]。 ミュージシャン、プロモーターとしても活動している他2本のゲームを制作している。

引用元:ウィキペディア(Wikipedia)

スノーボード、スケートボードの両競技で大記録を積み重ねたショーン・ロジャー・ホワイト。2017年10月にトレーニング中のアクシデントで顔に62針も縫う重傷を負ってしまいましたが、翌年1月のFISワールドカップではパーフェクトスコアを叩き出して王者に完全復活しました。不屈ですね!今回は彼の言葉の中から、その不屈さを感じさせる get back up に注目します。

getという単語 がもつ基本的なイメージ

動詞 get は前置詞などと組み合わせることで様々な意味で使うことができます。get という単語のもつ基本的なイメージが分かれば。それらの意味が理解しやすくなります。

get が持つ基本的なイメージは「苦労して何かを成し遂げる」です。

ショーン・ホワイトは、クラッシュしたあとに、get back up  「再び立ちあがる」と言っています。努力して、なんとか立ち上がるというイメージですね。back には、(ある状態が)「もとへ」や「戻って」という意味がありますから、get up 「立ちあがる」に back がついて「再び立ちあがる」になります。

以下に get の他の使われ方を紹介します。「苦労して何かを成し遂げる」イメージを感じ取ってください。

get back

get back には「~を取り戻す、取り返す、(~に)戻る、帰る」という意味があります。

I didn’t get the money back. 「そのお金は戻らなかった。」これは、かなり苦労している感じがありますね。

get back といえば、私のような年代の方はビートルズの「ゲット・バック」という曲を想い浮かべる方も多いのではないでしょうか。

“Get back, Jo jo, Go home・・・”(GET BACK 歌詞より抜粋)ここで Jo jo (ジョジョ)はジョン・レノンのことだと言われていますが、色々な意味でビートルズから心が離れていく彼に向かって「どうか(何とか)自分の元の居場所に戻ってくれ」という気持ちがよく出ていると思います。「元いたところへ帰っちまえ」と言っているという説もありますが、どちらにしても「なんとか」や「苦労して」という感じが受け止められるのではないでしょうか。

また、この歌詞のように get back という同じ表現でも「帰ってきてほしい」と感じる人もいれば「帰っちまえ」と解釈する人もいます。会話をしているときのシチュエーションや言い方、表情、ジェスチャーなどで伝わる内容が変わってくるということも覚えておきましょう。実はここが一番大事なことかもしれないです。日本語で話すときも同じですね。

get up

get up は、「起床する、起き上る」や「立ち上がる、設立する」という意味もあります。苦労して何かを立ち上げるというイメージです。

お母さんが子供に向かって、Get up out of bed! 「起きなさい!」というのはよくある光景ですね。ベッドの中で「目を覚ます」ことを wake up といいますが、そこから get up するまでの苦労が感じられます(ちょっと大袈裟かもしれませんが)。このように単語の基本的イメージと一緒に覚えれば間違えにくいです。

ボクシングで「カウント8」で立ち上がるという光景もよく見られますね。

He got up at the count eight. 「彼はカウント8で立ち上がった」ここでも「頑張って何とかして」という状況がよく表れています(ダウンして、わざと立ち上がらずにカウント8まで休むというプロのテクニックもあるという説もありますが・・)。

get は日常会話で頻出の単語

getは日常会話で頻出の単語です。「(苦労して)何かを成し遂げる」という get が持つ基本的なイメージといっしょに覚えましょう。

get on, get in

get on や get in は「乗車する」という意味で使われます。

get on the train で電車に乗る。get in the taxi はタクシーに乗る。

on の基本的なイメージは、「接触している」感じです(「上に」という意味だけではありません。)。電車のような行き先がきまっている公共機関に乗る時は「その乗り物に接触して(くっついて)連れていってもらう」というイメージで on が使われます。タクシーに乗る時や自分の車で運転して行く場合は、行き先は自由に決めることができます。そのような自分のテリトリー(縄張り)の中に入り込むというイメージで in を使う、と覚えましょう。

get to

get to〜で、「〜に着く」How can I get to the station? 「駅へはどのように行けばいいですか?」

get along with

get along with〜は、「〜とうまくやっていく」 Does he get along with his wife? 「彼は奥さんとうまくやってるの?」

get in touch with

get in touch with〜 「〜と連絡をとる」 Get in touch with him.  「彼に連絡を取ってください。」

get down to

get down to〜 「〜に取り掛かる」 Let’s get down to business! 「さあ、仕事に取り掛かりましょう!」と呼びかける感じです。

みんなと一緒に話をしていて、自分だけジョークのどこが面白いか分からないときは、I don’t get it. 「分からないよ。」と言えます。説明してもらって意味が分かったら、Now I get it! 「今、分かった!」と言えばいい。やっと分かったという感じですね。I got it! でもOKです。

getが入った表現の発音

これまで述べてきたように、 get は日常生活で非常によく出てきます。簡単で使い回しがきく単語ですので、ぜひマスターしてください。

ただ、ネイティブスピーカーは「ゲット」とは発音しない場合が多いので注意してください。便利な表現ですので、ぜひ発音もばっちりマスターしましょう。

I get it. の発音

ネイティブスピーカーは、I get it. を「アイ ゲリッ」と発音することが多いです。せっかく get it を覚えても、「ゲリッ」 と言われたら・・何いってるのか分かりませんよね。でも発音のルールさえ分かれば大丈夫です。

get の t と it の i がつながります。(「リエゾン」といいます。詳しくは「発音ルール1」)

get it  「ゲット・イット」が、「ゲッティット」

次に、get の t が、言いやすくなるように l の音に変化します。(「フラップ T」といいます。詳しくは「発音ルール2」)

「ゲッティット」が「ゲリット」

さらに “it” の語尾の t が消えます。(語尾にある t などは省略されます。詳しくは「発音ルール3」)

「ゲリット」が「ゲリッ」になります。

get it  →「ゲット・イット」→「ゲッティット」→「ゲリット」→「ゲリッ」です。

発音ルール1 リエゾン  can I ➡ 「キャナイ」

2つ以上の単語の音がつながって1つの単語のように聞こえることをリエゾンといいます。

例えば、can I 「キャン・アイ」が、 can I  「キャナイ」、did you 「ディド・ユー」が、did you  「ディジュー」、

などです。

発音ルール2 フラップ T water ➡「ワーラー」

アクセントのない音節の[ t ] は、[ l ]や[ d ]に変化します。

例えば、water 「ワーター」が、「ワーラー」または「ワーダー」。レストランで「お水をください。」というときは、「ワラ プリーズ」でOKです。

発音ルール3 破裂音の省略 check it out ➡「チェケラ」

一昔前アメリカのテレビ番組の紹介やクラブのDJが「チェケラ!」とか「チェキラ!」と言っているのを聞いて、カッコいいけどなんて言っているのかと思ったもったことがあります。それがこれです。

破裂音とは、口から強く生きを吐き出す(口の中の空気を破裂させるように一気に吐き出す)音のことです。[b/d/l/g/k/p/t]などの子音ですが、けっしてこの音の後ろに母音をつけないように注意してください。例えば、[k] が[ku]とならないように気をつけてください。

この破裂音が語尾にくると、しばしば省略されます。

例えば、take it 「テイク・イット」が、take it「ティケッ」(上記発音ルール1の「リエゾン」も同時に使われています)。check it out 「チェック・イット・アウト」が、check i  lout 「チェケラゥ」となります。(上記発音ルール1の「リエゾン」、ルール2の「フラップT」も同時に使われています)。

「チェックして!(よく見て)」という意味から、「これ、カッコいいじゃん!最高じゃん!」という意味でも使われます。

ネイティブスピーカーの発音もこれで聞き取れる

文字にするとcheck it out なのですが、声に出すと「チェケラ」。これではわからないですよね。でも、このような発音のルールさえ分かってしまえば、さらに、それを自分でも言えるようになれば、聞き取れるようになります。私たち日本人が会話の中でこれらを無理に使う必要はないと思います。あくまでもネイティブの方が話していることを理解できるようになるためになるということです。

このブログではこんな発音のルールもどんどんご紹介します。

余談ですが・・一番いいたいところです

ショーン・ホワイトの言葉を日本のビッグスターの言葉と比較します。

こけて( ① )、起き上がって( ② )、次には 成功( ③ )する。

すごくいい気分だよ。 – ショーン・ホワイト –

最初、サンザンな目にあう( ① )。二度目、 オトシマエをつける( ② )。三度目、余裕 ( ③ )。

こういうふうにビッグになっていくしかない。 – 矢沢 栄吉 –

二人とも「挫折した後どう動くか」、その先にある成功が最高って言ってます。

あなたはこれまで英語に挫折したことはありますか?もしそうだとしても、大丈夫です!!

 

日本英会話普及協会(JEEPA) https://jeepa.jp/ で木曜日のブログを担当しています。よろしかったらこちらにも遊びにきてください。

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